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其之陸拾肆

狐闇
北森 鴻/狐闇


骨董業界という魑魅魍魎が跋扈する世界を描いた作品。冒頭から狐と狸の化かしあいの様な値段交渉あり、市での競りの駆け引きありと一度は覗き込んでみたい世界を書いて読者を引き込んでいる。その後は市でせり落とした商品に紛れ込んでいた“魔境”を軸に話は進行するのだが、最後は大風呂敷を広げすぎて尻すぼみに終わった感じ。仁徳天皇陵だの日韓併合だのおいしいネタ満載なのだが、ネタ自体が大きすぎたため消化不良だった気が。
狐罠の続編らしいので、それを読んでた人にはもっと面白く感じるかも。
お勧め度:☆☆☆